古墳時代の車輪石です。車輪石とは、カサガイやオオツタノハなどの笠型の貝の頂部に孔を開けた腕輪を石材で模したものです。表面に見られる放射状の文様は貝表面の放射肋と呼ばれる構造を写したもので、これが車輪に見立てられました。南海産の貝殻は当時は大変に貴重なものでしたので、それを模した車輪石も勾玉などと同じように支配者層の威信財となっていました。本品は、某古墳より採取との記載が見られます。勾玉と比較して、車輪石の出土例は圧倒的に少数であり、極めて貴重な遺物となります。お好きな方、如何でしょうか？